柔術ノート
第五章

サイドコントロール

相手の横から抑え込む、いちばん得点しやすい位置。上からは脇を差せたか(アンダーフック)、差せず上から巻いたか(オーバーフック)で技が決まり、どちらも「腕が取れなければ襟で輪っかを作って腕十字」に合流する。下の人が逃げようとしたときの上の動きは、腰切りの上と下の2つだけ。最後の節は、上から攻める側の動きと、下から逃げる側の動きを裏返して並べたもの。

01サイドコントロールの原則

(アンダーかオーバーか・動きは腰切りだけ・力を入れない)

上から抑えたら、最初にやることは脇を差す(アンダーフック)ことだけ。入ったか入らなかったかで技が決まる。それ以外の細かいことは後回しにする。上の人にできる動きは、腰切りの下と上の2つしかない。

入口と出口

入口
ハーフガードブレイクかパスが終わり、相手の横で胸を合わせて抑えている
出口
脇を差せた(アンダーフック)か、差せず上から巻いた(オーバーフック)かが決まり、腰を切って片手が自由になっている

相手役に起きること

  1. 脇を差される(アンダーフック)
  2. 差せなければ上から腕を巻かれる(オーバーフック)
  3. 腰を切られて胸が離れ、片腕が浮く
▶ サイドポジションキープ方法(スプラッシュ3分柔術テクニック)YouTubeで開く

サイドの押さえ込みで隙間を消す基本と、腰や脇の管理で相手を平らにする流れを実演で説明する構成秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。

手順(完全版)

  1. サイドについたら胸と胸を合わせる。この時点では細かいグリップにこだわらない。「胸と胸でよろしい。こんなものにリソースは要らない」
  2. 頭側の手で相手の脇を差す(アンダーフック)。強く差し込まない。「0と1の間」で、入ったかどうかだけ確かめる動画は脇を差さず、腰と手前の脇を押さえる
  3. 入ったら足側の足を下に切る(腰切り下)。相手の顔を見る向きになる。これで反対の手が自由になるこの動きは動画にない
  4. 自由になった手で相手の手首を取り、また胸を合わせる。これがアメリカーナの入口この動きは動画にない
  5. 脇が差せなかったら、肘を相手の肩の上(奥)に置き、上から腕を巻く(オーバーフック)。相手の脇腹を持つ。今度は頭側の足を下に切る(キムラへ)この動きは動画にない
  6. どちらのルートでも、腕の極めが取れなければ自分の襟を取って「輪っか」を作り、腕十字に合流する(アンダー版・オーバー版)この動きは動画にない

コツ・原理

  • 力を入れない。「力を入れるところではない。相手は攻めてこないので気楽に」。力んでプルプルすると余計な動きが出て、それがハーフガードやクロスガードを入れられる隙になる
  • 手順は一つずつ。今やるパーツだけを考える。「六手先まで考えても届かない。今は腰切り下だけ」。歯車を一つずつ噛み合わせると、次の手(手首が取れる、手が上がる)は自動で出てくる
  • 胸を合わせるのは「輪っか」と「腰切り」の準備であって、それ自体が目的ではない
  • サイドの攻めはハーフガードブレイクの続き。「アンダーフック→ブレイク→パス→サイド→アンダーフック」で一続きにして覚える
  • 同じ場所で何度も同じことをやり直さない。取れない位置では取れない。一回戻って、持ち方を変えてから行く

「まずはアンダーフックだけ。何も考えず、まずはアンダーフックだけ」

「力を入れるところではない。相手は攻めてこない」

「勝手に作らない。そんな形はない」

「できるまで考えすぎ。六手先には届かない。それをどこまで引っ張れるかがこちらの仕事」

よくある間違い・注意

  • 勝手に自分で形を作る(「そんな形はない。勝手に作らない」)
  • アンダーフックを強く差し込みすぎる、脇を締めて固める
  • 両膝を勝手に立てる。基本は両膝をマットにつける
  • 取れない位置で何度も同じ動きを繰り返す

02アンダーフック→アメリカーナ

脇が差せているので相手の手首が持ちやすい。腰切り下で自由になった手で手首を取り、胸を合わせ直すと、自然にアメリカーナの形になる。そのままでは高低差がなく極まらないので、頭側に回って極める。

入口と出口

入口
サイドでアンダーフックが入り、足側の足を下に切って相手の顔を見ている
出口
相手の手首がマットに固定され、頭側へ回り込んで肩が極まる

相手役に起きること

  1. 手首を取られ、胸で押される
  2. 腕がマットに固定され、フィギュア4で挟まれる
  3. 上の人が頭側へ回り、肩が極まる
▶ サイドコントロールからのトリプルスレット:アメリカーナ・アームバー・キムラ(Affinity Academy)YouTubeで開く

冒頭で3つの極めを通しで見せ、その後アメリカーナから腕十字へ注釈付きで一手ずつ解説する構成秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。

手順(完全版)

  1. アンダーフック→足側の足を下に切る(腰切り下)。相手の顔を見る腰を切って顔を見る動きは動画で確認できない
  2. 自由になった手で相手の手首をマットに押さえる。顔や手で追わず、胸で引く
  3. 胸と胸を合わせ直す。これでアメリカーナの形。アンダーフックの手は自分の手首を持つ(フィギュア4)
  4. 足側にいたままではマットと頭の高低差がなく極まらない。頭側の足を下に切って(逆の腰切り)、逆回転しながら極める逆の腰切りで回して極める動きは確認できない

コツ・原理

  • アメリカーナは「行けるなら取る、取れなければ即切り替える」。相手が手首を守ったら、その場所で粘らない。襟の輪っかへ
  • 極めの回転はエイトポジションの動きそのもの。エイトポジションが回れば、形は自動でできる
  • 握るだけでよい。極めは回転で作る。力で押さない
  • 第三章のマウントからのアメリカーナと同じ極め。違いは入口だけ

「アメリカーナは行けなかったら行けない。取れないなら、そこで粘らない」

「歯車。言われた通りの動きをやってほしい」

よくある間違い・注意

  • 手首を取りに行くとき、顔や上体で追う(胸で引く)
  • 足側にいたまま力で極めようとする
  • 腰切りを省略して手首だけ取りに行く(腰切りができていないと手が上がらない)

03アンダーフック→腕十字

(襟の「輪っか」から)

アメリカーナが取れなければ、自分の襟を取って輪っかを作る。輪っかができれば相手は逃げられない。あとは頭を脇の下に入れ、タイトに持ち替え、マットを押して引き上げ、腕十字。ここまでが白帯の最初の到達点。

入口と出口

入口
アンダーフックはあるが、相手が守っていて手首が取れない
出口
相手の腕が襟の輪っかに閉じ込められ、引き起こされて、腕十字

相手役に起きること

  1. 襟で作った輪っかに腕を閉じ込められる
  2. 頭を脇の下に入れられ、肩を固められる(ショルダーロック)
  3. 引き起こされて腕が伸びる
▶ Armbar from Side Control(Let's BJJ)YouTubeで開く

前半は雑談と総集編、2分過ぎからサイドから腕十字を解説し、最後に倒れ込みの失敗例を見せる構成秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。

手順(完全版)

  1. 手首が取れない→天井側(足側)の手で自分の襟を取る。深く持たなくてよい。緩く、浅く動画は自分の襟を取らず、差した手で相手の肩口を持つ
  2. 胸と胸を合わせる。その状態で、アンダーフック側の手で自分の襟を持ち直す。これで足側の手が自由になる(「輪っか」の完成)この動きは動画にない
  3. 自由になった手で相手の腕をコントロールし、自分の頭を相手の脇の下に入れる(ショルダーロック)動画は頭を脇の下に入れる動きを見せない
  4. 襟を持っている手の下に、自由な手を置く。上の手を少し緩め、下の手で襟を引き、上の手でタイトに握り直すこの動きは動画にない
  5. 自由な手でマットを押し、両膝を立てて相手を引き起こす。まず膝立ちで起こす
  6. ゆっくり回り、頭側の足を相手の顔の上、足側のスネを相手の脇腹に当てて座る。後ろに倒れれば腕十字

コツ・原理

  • 輪っかは「中間目標」。まず輪っかを作れば、相手が暴れても逃げられない。そこから先はゆっくりでよい
  • タイトに持つのは最後。最初は浅く、緩く。最初から深く握ると手が動かなくなる
  • 引き上げは急がない。ショルダーロックは思ったより強く、それだけで相手は動けない。「不細工でもいいから、ゆっくり」
  • 座るときは跨がない。足は顔の上、スネは脇腹
  • オーバーフック版と手順は同じ。違いは引き上げでマットを押すか腸骨を押すか、の1点

「輪っかを作ることが中間の目標。ここで相手は逃げられなくなる」

「それぐらいやっていいんですよ」

「ショルダーロックは思ったより強力」

よくある間違い・注意

  • 最初から襟を深く・強く握る
  • 頭を脇の下に入れる前にタイトにする(順番が逆)
  • 座るとき相手を跨ぐ
  • 取れない位置で何度も同じことをやる。一回戻って持ち直す

04オーバーフック→キムラ

脇が差せないときは、肘を相手の肩の上に置いて上から巻く(オーバーフック)。腰切りの向きはアンダーのときと真逆。頭側の足を下に切って手首を取り、胸を合わせると、アメリカーナと鏡写しの形(キムラ)になる。

入口と出口

入口
サイドで脇が差せず、頭側の肘を相手の肩の上に置いた
出口
相手の手首がフィギュア4で固定され、足側の足を下に切って肩が極まる(キムラ)

相手役に起きること

  1. 上から腕を巻かれ、脇腹を持たれる
  2. 頭側に腰を切られて手首を取られる
  3. 足側に腰を切られて肩が極まる
▶ サイドポジションから極めるキムラ(ソムチャイのスイープ研究所)YouTubeで開く

冒頭で通しを見せ、正面からの解説で上から腕を巻いてキムラを極める手順を繰り返す構成秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。

手順(完全版)

  1. アンダーフックが入らない。頭側の肘を相手の肩の上(奥)に置く肘の置き場所の細部は動画で確認できない
  2. 頭側の手で相手の腕を上から巻き、相手の脇腹を持つ(オーバーフック)。力を入れない巻き方の細部は動画で確認できない
  3. アンダーのときと真逆:頭側の足を下に切る(腰切り上)腰を切る向きは動画で確認できない
  4. 足側の手で相手の手首を持つ。道着を持ってよい。ゆっくり胸と胸を合わせる手首の取り方は動画で確認できない
  5. オーバーフック側の手で自分の手首を持つ(フィギュア4)組み手の形は動画で確認できない
  6. 足側の足を下にゆっくり腰を切る。ここで極まる(キムラ)

コツ・原理

  • アンダーとオーバーは一組。「アンダーが入らなければオーバー」で迷わない。技の形(腕がらみ)は同じで、腰切りの向きだけが逆
  • 狭いところで手首を持たない。腰切りで空間を広げてから
  • 相手が足を上げて防いでくるなら、自由な手で腸骨を押さえて下半身を止める
  • 第三章のサイドの攻撃連携にある「オーバーフックに対するキムラ」と同じ。「胸と胸を合わせないとキムラグリップは持てない」

「アンダーフックができなかった、オーバーフックにする。それだけ」

「狭いから足を下に切る」

よくある間違い・注意

  • アンダーとオーバー、左右を混同する(「オーバーとアンダーを忘れている」)
  • 狭いまま極めに行く
  • 急いで力で回す

05オーバーフック→腕十字

(腸骨を押して起きる)

キムラも取れなければ、アンダー版と同じく襟で輪っかを作る。違いは1点だけ。引き上げるときにマットを押さず、相手の腸骨を押す。マットを押すと相手の下半身が自由になって、足で反撃される。

入口と出口

入口
オーバーフックはあるが、キムラの手首が取れない
出口
輪っか→ショルダーロック→腸骨を押して引き起こし、腕十字

相手役に起きること

  1. 襟で作った輪っかに腕を閉じ込められる
  2. 腸骨を押されて下半身が動かせない
  3. 引き起こされて腕が伸びる
▶ JJM3.0 Advanced Online Training : Lapel Assisted Arm Bar From Side Control(JeanJacquesMachado)YouTubeで開く

サイドから襟で腕と頭を固め、立って回って腕十字を極める流れを数回繰り返して見せる構成秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。

手順(完全版)

  1. キムラが取れない→足側の手で自分の襟を取り、胸を合わせる襟を取る瞬間は動画で区別できない
  2. 頭側の手で襟を持ち直す(輪っか)。自由になった手で相手の腕をコントロールし、頭を脇の下へ(ショルダーロック)
  3. 襟を持つ手の下に自由な手を置き、緩める・引く・握り直す、でタイトにこの動きは動画にない
  4. 自由な手の掌底で相手の腸骨を押しながら、正座→膝を曲げて引き上げる腸骨を押す手は動画で確認できない
  5. 不細工でもいいからゆっくり立ち、回って座る。腕十字

コツ・原理

  • 「ハーフガードのときのように腸骨を持つ」。押す場所が相手の下半身を止める。ハーフガードブレイク1の腸骨コントロールと同じ
  • 立ち上がりが遅くても構わない。輪っかとショルダーロックがあれば相手は動けない
  • アンダー版と一緒に練習すると、逆サイドの動きが同じになる(左のアンダーフックと右のオーバーフックは同じ動き)
  • アンダーフックの状況を読んだら、次はオーバーフック。この2本で白帯のサイドは一通り

「マットをつくと相手は下半身が使えるので、反撃を防がれてしまう。マットをつくのはNG」

「アンダーフックの状況を読んだら次はオーバーフック。白帯のメインイベント」

よくある間違い・注意

  • マットを押して引き上げる(相手の下半身が自由になり反撃される)
  • 腸骨を押さずに立とうとする

06下の人が逃げてきたら

(上の対応は腰切り上か下だけ)とエイトポジション

下の人は「前ならえ→抱きしめ→ブリッジ→膝入れ」でハーフガードを作りに来る(第四章)。上の人の答えは、胸を合わせさせないこと。動きは腰切り下と腰切り上の2つしかない。この2つを回転で回し続ける練習がエイトポジション。

入口と出口

入口
サイドで抑えているが、相手が前ならえで抱きしめてブリッジしてきた
出口
腰を切って胸が離れ、膝を入れられない。切った側の攻めが始まる

相手役に起きること

  1. 抱きしめてブリッジしてくる
  2. 胸を離され、腰を切られる
  3. 膝が入らず、ハーフもクロスも組めない
▶ サイドポジションの基本と、相手のエスケープへの対応(スプラッシュ3分柔術テクニック)YouTubeで開く

サイドで3秒以上押さえ続ける大切さを説明し、下の人の動きに合わせて抑え直す様子を見せる構成秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。

手順(完全版)

  1. 相手が前ならえで抱きしめてきた。このままだと胸が合い、ブリッジで浮かされて膝が入るこの動きは動画にない
  2. ブリッジされた瞬間、足側の足を下に切る(腰切り下)か、頭側の足を下に切る(腰切り上)。どちらでもよい腰切りの向きは動画で確認できない
  3. 胸が離れれば膝は入らない。切った側に応じて、アンダーかオーバーの攻めが始まるこの動きは動画にない

エイトポジション(ドリル)

  1. サイドで抑える。力を入れない
  2. 足側の足を下に切る(腰切り下)。反対側の肘で腰を切る意識
  3. 胸を正面に戻して合わせる。両膝はマットにつける
  4. 頭側の足を下に切る(腰切り上)
  5. 胸を合わせる。これで1周。「腰切り下→胸→腰切り上→胸」を8の字に回し続ける。10回、逆回りも10回。息をしながら

コツ・原理

  • 「サイドでできる動きは腰切り下と上だけ」。上手くなるほどこの2つになり、変な動きをするほどガードを入れられる
  • 下の人の技は「腰切り下から上へ移るタイミング」で出る。だから回転を止めない、力まない
  • 息をしながら回す。呼吸が止まると力みが出る(「プルプルしない」)
  • 下の人が何を狙っているかを知っていれば、上の対応は自動で決まる。「胸と胸を合わされたらダメなら、合わせなければいい」という発想の順番
  • 答えを先に知ってから手順を覚える。「なぜ前ならえをするのか→胸を合わせるため→ならば胸を合わせさせない」

「サイドでできる動きは、腰切りの下と上だけ」

「胸と胸を合わされたらダメ。なら合わせなければいい。まずそういう発想になる」

「余計なことをしない。良かれと思ったこともダメかもしれない。だから怪我をする」

よくある間違い・注意

  • 胸を合わせたまま抑え続ける(ブリッジで浮かされて膝が入る)
  • 勝手な動きを足す(両膝を立てる、体を起こす)
  • 息を止めて力む

07考え方

(認知が先・六手先を見ない・ゴールから)と補強運動

サイドの攻防で言われたことの根っこは、技の細部より「何をどの順に考えるか」にある。動けない自分を責める前に、思考の置き所を直す。

入口と出口

入口
サイドの攻防で動きが止まり、次の手が出ない
出口
今の一手(腰切り)だけに戻り、歯車を一つ噛み合わせる

相手役に起きること

  1. 相手が嫌がって手首を守る
  2. 取れない位置で粘って動きが止まる
  3. 一回戻って持ち替えると、次の手が自動で出る
▶ 寝技一人練習 腰切り(奥襟部長)YouTubeで開く

四つ這いから片足ずつ入れ替える腰切りの一人練習を、よくある間違いと合わせて見せる短い構成秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。

手順(完全版)

  1. まずは認知。「なぜそうするか」を先に分かっていれば、動きは後からついてくる。動けないのは当たり前で、やり込むのは後の話この動きは動画にない
  2. 六手先を考えない。今やるパーツ(腰切り下)だけ。歯車を一つずつ噛み合わせると、次は自動で出る。「できるまで考えすぎ」
  3. 手順のオペレーターにならない。AIに指示するときはゴールを渡すのに、格闘技では作業手順をなぞる側に回りがち。ゴール(相手を極める)から逆算して今の一手を選ぶこの動きは動画にない
  4. 答えから学ぶ。「テスト勉強を先にやる」=出口の形を先に知ってから、手順を覚える。附録二の「入口と出口」を先に見るのはこのためこの動きは動画にない
  5. 慣れは回数でしかない。力みはある日抜ける(楽器のアルペジオが急にできる日と同じ)。それまでは、最短で力みを抜く方法を探すより回数を積む段階。ただし「量をやれば取れる」だけでなく、最短で取れる方法を考えるフェーズにも入っている回数の話は動画にない
  6. 練習相手には力を入れない。「良かれと思った動き」が怪我の元。習っていない動きは勝手に足さないこの動きは動画にない

補強運動(手順つき)

  • フレームニーイン:相手の肘を両手で握って引き、肘を当ててテンションをかけたら膝を持ってくる。肘に膝を当てて入れ替える。左右10回
  • 片ブリッジのエビ:肩ブリッジしてから片足を固定して半身になり、つま先立ち、かかとをお尻へ。頭上の方向へ進む。手で押す、脇を締める。半身が崩れたら止まる
  • 肩ブリッジ:頭をつける。斜め上へ。軽く10回、大きく10回
  • アンダーフック→ふくらはぎ:頭を落とし、両手を相手の横っ腹に当てる。脇を締めて肩の力を抜き、足の方を向く。右で差すときは左を向く。「肩を使わない」
  • 腰切りの一人練習:上の動画。座って腰の向きを切り替える。エイトポジションの部品

コツ・原理

  • 頭の中でこねない。上手くなろうとするほど止まる。考えすぎないくらいでいい
  • 覚えなくていい、理解する。「あー、そうだったな」くらいの解像度で十分。覚えようとして固まる方が損
  • 今は「あいうえお」を覚えている段階。単語→文章→詩→エッセイ→小説と進む。白帯の作文が書けるのはストライプ2本くらいから
  • できないことのログを取る。上達すると、できなかったこと自体を忘れる
  • 左右両方やる。逆側を練習しておかないと、上のレベルで苦しくなる
  • 頭が飛んだ状態でやらない。何をやったか覚えていない練習は、やった時間が無駄になる
  • 「まだ習っていない先の話」は今は考えなくていい。クローズドの世界(決まった状況の反復)で固めてから、オープンの世界(スパー)で試す
  • 「小学校の国語の例題文」のように、状況→答えの型を増やす。型が増えれば予測変換が効く。それまでは反復(ドリル)しかない
  • 道場で言われる「情報過多」は、まだ本当の情報過多ではない。今は動きを見るだけでよい段階

「まずは認知。運動学習的に認知を上げてください。なぜそうするか」

「今やるのはアメリカーナで決めること。決めなくてよし。適当でよろしい」

「ゴールは相手を極めること。手順ではない」

「やられながら覚えていく」

「頭の中でこねない」

「覚えなくていいから、今これを理解してください」

「できない自分のログだけは取っておいて」

よくある間違い・注意

  • 先の手が分からないことを理由に、今の一手を止める
  • 手順を暗記して、なぜかを聞かない
  • 相手の反応を見ずに、自分の手足だけを見る

08腰を切られたら

(下の対応:肩ブリッジ→フレーム→ハーフ/アンダーフック→バック)

第六節の裏側。サイドから逃げようとして上に腰を切られたら、胸はもう合わないので膝入れは効かない。代わりに肩ブリッジで隙間を作り、前腕を相手の顔の横に当てて(フレーム)膝を入れればハーフガード。前腕が相手の脇腹に入れば、アンダーフックから回って背中を取る。

入口と出口

入口
サイドで下。前ならえで抱きしめたが、上に腰を切られて顔を見られた
出口
膝が入ってハーフガードになる。または脇を差して回り、相手の背中につく

相手役に起きること

  1. 腰を切って顔を見ている
  2. 顔の横に前腕を当てられ、距離ができる
  3. 膝を入れられる、または脇を差されて背中に回られる
▶ アンダーフックを使ったサイドコントロールからの脱出(RVV BJJ)YouTubeで開く

下からの脱出を複数パターン解説し、後半で脇を差して起きる出口を見せ、最後に対談が入る構成秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。

手順(完全版)

  1. サイドで抑えられている。前ならえ→抱きしめ→ブリッジで膝を入れに行く(第四章)この動きは動画にない
  2. 上に腰を切られた(足を下に切って顔を見られた)。胸は合わないので、膝入れは効かないこの動きは動画にない
  3. 右肩をマットにつけて肩ブリッジ。両手は力を抜いて開いておく肩ブリッジの動きは動画で確認できない
  4. 左手は肘から先をくるっと回し、前腕を相手の顔の横(または体の側面)に当てる。これがフレームフレームの細部は動画で確認できない
  5. フレームを押しながら左膝を入れる。ハーフガードになる膝を入れる瞬間は動画で確認できない
  6. 右の前腕が相手の脇腹に入ったら、そのままアンダーフック。足を振って左を向き、くるっと回りながら起きる
  7. 起きたらバックテイク(第四章のアンダーフック→バックテイクと同じ出口)起きた後のバックテイクは動画で確認できない

コツ・原理

  • エスケープ中は相手を抱えない(持たない)。距離ができたのに肩を抱え直すと、また抑えられる
  • 上の対応(腰切り上・下)と下の対応はセットで覚える。上が何をしてくるか分かっていれば、下の答えも決まる
  • 「前腕が入ったらあの動き」。ただし自動では動かない。一拍置いて、言われた通りに通す
  • 前にできた動きが今日できなくても、その場で分析しない。体勢が少し違うだけ。今は先に体験しておく段階
  • 左右両方やる。逆側は別の技に感じるが、同じ動き

「抱えてもろくなことないんで」

「今エスケープしてるから持たない」

「肘から先。肩になっちゃうと弱いですよ」

「右手を横っ腹に入れて、アンダーフック。くるっと回る」

「指示通りに動けてるんですよ」

「分析しちゃだめ。前できたことが今回できなくても」

よくある間違い・注意

  • 腰を切られたのに、胸を合わせようとして抱きしめ続ける
  • 肩から腕を回す(肘から先で回す)
  • 前腕が相手に当たっていない
  • 力んでプルプルする