クローズドガード
下から両足で相手をロックする、柔術の出発点。腕十字・三角絞め・十字絞めの三本柱とヒップバンプスイープを、「相手の頭を下げる」「引っ張る」という共通原理でひとつのシステムにする。
01クローズドガード
(ポジションの原則・共通原理)
下になった状態で両足を相手の腰に回してロックし、相手をコントロールしながら攻撃を仕掛けるポジション。本章の全技術(腕十字・三角絞め・十字絞め・ヒップバンプスイープ)の起点になる。
入口と出口
- 入口
- 仰向けで相手を正面に置き、両足を相手の腰でロック、両手で襟を握っている
- 出口
- 相手の頭が下がり、上げられない状態(休憩ポイント)。頭が下がれば十字絞め・腕十字・三角へ、後ろに嫌がればヒップバンプへ
相手役に起きること
- 引かれて上体が前に崩れる
- 頭が下がる
- 頭を上げられず、動けなくなる

動画は低く組んだ悪い例を見せたあと、帯より上で組み直して引きつけやすくなる様子を見せている。秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。
手順(完全版)
- 仰向けで相手を正面に置き、両足を相手の腰に回して足首を交差(ロック)する。「クロスは足」=足でロックする。
- 相手の襟・道着を握り、まず「引く」ことから攻撃を始める。両手で襟を引き、腕先だけでなく脇を締め、広背筋を使って引く。
- 引きは片腕で続けず、ロープを登る要領で左右交互に引き継ぐ。引きに合わせて腹筋でバウンドして体を浮かせ「登っていく」。この動きは動画にない
- 引いたときの相手の反応で技を分岐する:
- 相手が前に来る(頭が下がる)→ 十字絞め・腕十字・三角絞め
- 相手が後ろに嫌がる(のけぞる・体重を後ろに残す)→ ヒップバンプスイープ
- 攻撃の順序は「すべて十字絞めから始める」。十字絞めがダメなら腕十字、ダメなら三角絞め。体勢が変わった瞬間も、また十字絞めを狙う。この動きは動画にない
- 相手をコントロールできている状態(頭を上げさせない状態)は「休憩ポイント」。そこで呼吸を整えてよい。バタバタ動かず、局面ごとの構造(どこを持てば相手が動けないか)を確認しながら積み上げる。この動きは動画にない
コツ・原理
- 3技共通の前提は「相手の頭を下げる」。腕十字は襟を掴むことで、三角絞めは後ろに通した足を自分の手で持って、十字絞めは襟を使って頭を下げる。下げられなくても自分が腹筋で丸まり肘を引けば圧迫できる。それができないほど距離があるときの答えがヒップバンプスイープ。
- 「引っ張れないのであれば技がかけれない」。攻撃はまず引きから始まる。
- 腕を伸ばしたままの引きは力が入らない。肘を折り脇を締めた形で引く。
- 十字絞めをハブにする理由は「一番キープができるから」。襟グリップが相手のコントロールを兼ねる(リスクが低い、という意味)。
- 実戦では相手が待ってくれないため、コントロール状態を1〜2分維持できる体力と脱力が必要。
- クローズドガードの技は「フィジカルがいらない(テコ・体重移動の原理で倒せる)」という文脈で指導された。
「引っ張れないのであれば技がかけれない」
「全部十字締めからね」「一番キープができるからです」
「思い出したらバレたらアカン」
「ここでバタバタ動いたらダメ」
よくある間違い・注意
- 引きが弱いと何も始まらない。
- 片腕だけで2回引き続けると(ロープ登りの比喩で)「パンとなって落ちる」。左右交互に。
- 両手で持った後、左手を引きつけるときに脇が開く癖(詰まりポイントとして特定)。
- 天井を見ながらやらない。相手を見る。
- 技を狙ったことを相手に悟らせない。チャンスは即座に、すぐしないと相手は逃げる。
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02腕十字
(クローズドガードから)
相手の伸びた腕を両脚で挟み、腰を支点に肘関節を伸ばして極める関節技。相手が手を出してきた(突っ張ってきた)瞬間に取る。
入口と出口
- 入口
- クローズドガードで襟を引き、十字絞めを狙っている。相手が嫌がって手を出してきた(突っ張ってきた)瞬間
- 出口
- 相手の片腕が自分の両脚の間で伸びきり、腰を伸ばして肘が極まる
相手役に起きること
- 手を出してくる(突っ張る)
- 腕が体から離れ、両脚に挟まれる
- 肘が伸びきる

動画は道着なしでガード・サイド・マウントの順に腕十字を解説し、最後に3つを通しで見せている。秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。
手順(完全版)
- 十字絞めを狙い、相手が嫌がって手を出してきた(突っ張ってきた)瞬間に腕十字へ移行する。移行の間も襟のグリップは最後まで離さない。動画は十字絞めからの移行ではなく、道着なしで相手の手首と肘を持って腕をコントロールしてから入る
- 足を相手に「当ててから」動き、足を交差してロックする。動画は足を当ててから組む動きを説明していない
- 体はまっすぐ入る。まっすぐの方が腹筋が入って楽で、斜めに入るとしんどい。この動きは動画にない
- 回転(スピン)して相手に対する角度を作る(スピンして直角を作る)。
- 押すより引く。引くときは前の方へ。腕の握りは「脇に力が入る」形で握る。動画は引き方や握り方を個別に説明していない
- 仕上げに右足(頭側の足)を相手の肩・頭上に上げる。
- フィニッシュ: 相手の腕の内側を持ちながら、足を曲げてから伸ばし、腰を伸ばし(ブリッジし)ながら肘を伸展させる。頭と体の向きを揃える。
- 途中で腕十字系の局面に入ったら、相手の腕(左手)を離さないまま足をまたぎ替える。相手の頭側を脚で抑えている限り相手は頭を上げられない構造を利用し、その間にエビで角度を作り直す。この動きは動画にない
コツ・原理
- 相手の腕が「引いている」状態では腕十字は引けない。腕を出させてから取る。
- 引きは徹底的に。「引いてから引く。全部引く」— 実戦では相手が嫌がって腕を隠すため。
- 左右両側で練習する。逆側は違和感があって当然。できる側の感覚を基準に「トレース」する。
- 極める支点(関節の位置)を意識する。回りすぎ(「行き過ぎ」)に注意。
「相手嫌がってきた。手を出してきた。はい、腕十字」
「まだ離したらだめ。グリップ離したらだめ」
「真っ直ぐの方が腹筋が入った方がもっと楽です。斜めに入れたらしんどいです」
「引いてから引く。全部引く。実際だと相手嫌がるんですよ」
よくある間違い・注意
- グリップを途中で離す。「まだ離したらだめ。グリップ離したらだめ」。も「左手離して→いや、これ持っておく。離さない」と同じ指摘。
- 形だけの反復。毎回力を入れて極めまで行う。
- 目をつぶる。
- 「頭では分かっても身体が分からない」段階なので反復が必要。
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03三角絞め
両脚で相手の首と片腕を挟んで絞める技。相手が「押してきた」ときの選択肢で、押す力を利用して入る。
入口と出口
- 入口
- 十字系が入らず、相手が腕を引いて姿勢を起こしている。ここで相手に「押させる」
- 出口
- 自分の両脚が相手の首と片腕を挟み、相手の頭が下がって絞まる
相手役に起きること
- 押してくる
- 頭が下がる(後ろに通した自分の足を手で持って下げる)
- 首と片腕が脚に挟まれて止まる
手順(完全版)
- 相手が腕を引いて(姿勢を起こして)腕十字が取れないとき、逆に相手に押させる。押してきた力を利用して三角に入る。動画は相手に押させるのではなく、相手の腕が中に入ったら自分がその腕を押し込んで三角に入る
- 十字絞め・十字系の攻撃が入らなかったら、粘らずに三角絞めへ切り替える。この動きは動画にない
- 後ろに通した足を自分の手で持って相手の頭を下げる。動画は入り方だけで、足を持って頭を下げる動きはない
- 膝裏に足の甲をかけて脚を固定する。動画は脚を組んで固定するところを詳しく見せていない
- 相手が上がってこようとするので、膝(脚)でしっかり押さえながらコントロールする。この動きは動画にない
- 一回一回、形を保ったまま極める。動画は極めまで見せていない
コツ・原理
- 力の方向での使い分け: 引く相手=腕十字が取れない、押す相手=三角。この判断は山張り戦術でも「相手が押してくるなら三角」として再確認された。
- 三角の脅威があると「腕十字も(相手は)許されない」— 三角を見せることで他の技が通る。
- 左右両側で練習する。逆側は「違和感しかない」のが普通で、違和感があったら得意側に戻り「なんでできたんやろう」と思いながらやる。
- 三角絞めの足を自分の手で保持して「ぶら下がる」と、力を使わずキープできる。
「じゃあ押して」「そうしたら三角打ち」
「違和感があったら戻る。できるほうをもう一回やってみて。なんでできたんやろうと思いながらやる」
「膝裏に足の甲ですね」
よくある間違い・注意
- 押してくる相手を待たずに無理に入ろうとする(力の方向を利用しない)。
- 逆側練習で違和感を無視して続ける。違和感はエラー検知に使い、できる側に戻って感覚を確かめてから再挑戦する。
三角絞めをかけられたとき(頭が上がらない)
三角をかけられて頭が下がったときの守り方。質問に答える形で教わった。一度頭を下げられると上げるのは難しいので、下がる前に詰めるのが基本。
- 流された腕を流しっぱなしにしない。まず肘を張る(三角は首と片腕を挟む技。腕が流れると形が完成する)
- 膝を相手のお尻の下に差し込む
- 相手の足(道着)を持って、前に詰める。後ろに下がると、かえって詰められる
- 詰めたら腰を上げる。これで頭が上がる

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04十字絞め
(クロスカラーチョーク)
相手の襟に両手を交差して差し込み、脇を締めて絞める技。クローズドガードからの攻撃システムのハブ(すべてここから始める)。
入口と出口
- 入口
- クローズドガードで、相手の襟に手を差し込める距離にいる
- 出口
- 両手が襟の奥で交差し、脇を締めて絞まり、タップ
相手役に起きること
- 襟の奥まで手が入る(背中を叩くくらい)
- 引かれて頭が下がり、回る
- 首に絞めが当たる(「ビシャっ」)

動画は一本目を深く入れ、二本目を差して絞めるまでを見せたあと、相手が手をついて防ぐ場合の変化を続けている。秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。
手順(完全版)
- 相手の襟に手を滑り込ませる。差し込む角度を意識する(「真っ直ぐやれ」と一般に言われるが、実際は角度をつけないと入らない)。
- グリップはできるだけ奥へ。「背中をバーンと叩く」くらい深く差す。浅ければ握り直す。「肉ごと握る」=襟と一緒に深く掴む。
- 握ったらまず「握って、ストップ」。無理に締めず、まず握ることを頑張る。握れないまま締めても何も起きない。
- 交差した手の上下関係を正しく(どちらの手が上かを正しく)。
- 脇を締め、腹筋を使って引きつけて絞める。
- かけ方: 最初は相手が回るまで引いて、そこから開いていく。全身を使って「パーンと」極める。動画は相手が回るまで引いてから開く動きを見せていない
- 形(肩の位置)が完璧でも、力(体重)を乗せなければ極まらない。体重を乗せる。動画は体重を乗せるのではなく、相手の顔を自分に引き寄せて絞める
- タップまで絞めを緩めない。ずっと絞め続ける。この動きは動画にない
コツ・原理
- 角度が命。角度が悪い位置から無理に絞めず、まず角度を作り直す。本来は正面からでも極められるべきだが、今は角度をつけて確実に。
- 深く握れていれば「形が悪くても掛かる」。
- 絞めで硬直するとき「腹筋と首の力だけ」になりがち。体を伸ばす動きも混ぜ、腹筋の緩め/締めも使い、全体を使う。「締めて引くときに全身に力を入れて」。
- 決まる感覚は「ビシャっと首に当たる」感触。
- 十字絞めだけは左右練習が不要。道着の襟の重なり構造上、片側(自分から見て右側)だけで覚えればよい。逆側で絞めることは世界チャンピオンでもできない。腕十字・三角は左右練習する。
「もっと奥」「ここで背中をバーンと叩く」
「腹筋使って、もっと奥」
「今ぐらいのこと、ずっと。タップする前に、ずっと閉め続ける」
「殺すつもりで」(絞めは遠慮しない、という意味)
よくある間違い・注意
- 角度が悪いまま力で絞めようとする。
- グリップが浅いまま絞める。
- 引かずに形だけ作る。「肩完璧やのに、そこで力乗っけないと」。
- タップ前に緩める。
- 相手の頭が上がってきたらしっかり締め直し、足と足をロックして丸まる。
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05ヒップバンプスイープ
相手が後ろに体重を残して距離を取ったとき、クローズドガードを解除して起き上がり、腰をぶつけて相手を横に倒すスイープ(返し技)。
入口と出口
- 入口
- クローズドガードで引いたのに、相手が嫌がって後ろに体重を残した(のけぞった)瞬間
- 出口
- 相手が横に倒れ、自分が上になる
相手役に起きること
- のけぞって距離が空く
- 起き上がった自分に被さられ、脇を取られる
- 腰を当てられて横に倒れる

動画はヒップバンプで倒せなかったときに背後へ回る流れを、角度を変えて3回見せている。秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。
手順(完全版)
- クローズドガードで引っ張り、相手が嫌がって後ろに体重をかけた(のけぞった)瞬間が起点。頭を下げさせる3技(腕十字・三角・十字絞め)が距離的に届かない状況の答え。
- 両足のロックを一旦解除する。動画は足のロックを外すところを見せていない
- 片手を一発マットに置いて(ポストして)起き上がる。
- 足で回って角度を作る。足で動かないと正しい角度に入れない。動画は足で回って角度を作る動きを説明していない
- 起き上がりながら相手の脇のあたりに手を通す。
- 背中を高く伸ばして相手に被せ、脇を締める。この動きは動画にない
- 腰をぶつけて(「腰、バーン」「ドン」)横に倒す。動画は腰をぶつけて倒さず、相手が手をついて耐えたところで背後に回る
- 左右どちらにもできるように練習する。動画は角度を変えて見せるだけで、逆側はやっていない
コツ・原理
- 起き上がる(シットアップ)ときの足の蹴りは、真横ではなく下から上へ。腹筋で起きる振り子のイメージで蹴ると、足と腹筋がつながって楽に起きられる。背中がついたままでも、このイメージで動く
- 引っ張って相手が後ろに嫌がった(のけぞった)ときこそこの技。「あれで引っ張って相手の後ろを嫌がったらどうします? ヒップスローでいいでしょ」。
- この技ができると「ここからの攻撃も強くなる」。相手が後ろに逃げると十字絞めも腕十字もできないため、後ろ逃げを咎める技として攻撃全体を支える。
- リラックスして行う。
- つま先立ちしない・腰を伸ばす姿勢。
- 「フィジカルがいらない」技の代表例として紹介された。
「あれで引っ張って相手の後ろを嫌がったらどうします? ヒップスローでいいでしょ」
「腰、バーン」
「離してドン!」
「上ね、背中高く」
よくある間違い・注意
- 足で回らず角度が浅いまま腰を当てる(「角度が違う。こっち来てから、こっちです」と矯正)。
- 力み。何度も「リラックス」と注意される。
- 一度できた技を放置して感覚を失う。「この前できたことができなくなるのは一番もったいない」。
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06サイドエスケープ
(ブリッジ→エビ→ガード回復)
サイドコントロールで抑え込まれた状態から、ブリッジとエビでスペースを作り、足を効かせてクローズドガードに戻す脱出技術。
入口と出口
- 入口
- サイドコントロールで抑え込まれている
- 出口
- クローズドガードに戻り、そのまま腕十字へ
相手役に起きること
- ブリッジで浮かされる
- エビで相手との間にスペースが空く
- 足が入ってロックされる

動画は相手なしのエビの動きと、相手に立ってもらって腰を動かす練習だけを見せている。秒数は字幕や画面の時刻から取った目安で、前後2秒ほどずれることがある。
手順(完全版)
補助ムーブ: 腰を上げた状態から下にドンと落とし、左肩をつけて肩ブリッジ→すぐ反対側へ、続けてエビ。肩ブリッジは両側できるように。エビの方向は相手の体勢に合わせて選ぶ。
- サイドで抑え込まれた状態から、ブリッジして足を上げる。この動きは動画にない
- エビ(ヒップエスケープ)で腰を引き、相手との間にスペースを作る。
- 相手を抱きしめる/フレームを作り、ブリッジで崩す。この動きは動画にない
- 足を交差・回してクローズドガードに戻す。「クロスは足」=足でロックする。この動きは動画にない
- ガードに戻したらそのまま腕十字へ連携する。この動きは動画にない
コツ・原理
- 息を止めない。緊張で勝手に息が止まる。息を吸いながら動く。「息を止めて力を使う」のではなく「息をしながら」。呼吸の指摘はスパーでも「思考が止まるのは息を止めているから」と繰り返された。
- 腕全体で握り込む(ハンドルを縛る)のではなく、必要な箇所だけ握る。
- エビは角度を作り直す基本ムーブとして、腕十字の途中の作り直しにも使う。
- 肩ブリッジは相手が驚くほど効く。
「緊張で勝手に息止めてる。息を吸いながら」
「クロスガード、クロスは足」
「肩ブリッジは両方」
よくある間違い・注意
- 息を止めて力む。
- ブリッジ・エビ・ガード回復を別々の動きにせず、連動でつなげる(「パンパンパン」とつなげる原則が該当)。
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07抱きしめてブリッジで返すリバーサル
覆いかぶさってきた相手を抱きしめ、ブリッジと体の滑らせで返す動き(開始体勢はマウント下かクローズドガード内か未確認)。
入口と出口
- 入口
- 下になっていて、相手が前に倒れ込んで覆いかぶさってきた
- 出口
- 相手が返され、自分が上になる
相手役に起きること
- 抱きしめられ、自分の胸に体重が乗る
- 肩の方向へ持っていかれて浮く
- 返される
手順(完全版)
- 下になり、前に倒れ込んで覆いかぶさってきた相手を抱きしめる。
- ブリッジは返したい側から行う。
- 相手を強く抱きしめ、自分の胸に相手の体重を乗せてから、力を相手の肩方向へ持っていき、体を滑らせて返す。
- 浮いた相手の肩を抱きしめてそちらへ返す。
- 動きは腹筋で「振り子」にして作る。
コツ・原理
- 体がベタッとマットに着いていると動けない。角度をつける。
- 丸まる(体を丸める)ことから動きを作る。
- リラックス。力の入れすぎを何度も注意される。
「腹筋で振り子にするんですよ」
「ベタッてついてたら動かない。こっちに角度ついてるから」
よくある間違い・注意
- ブリッジの方向を間違えると返せない。
- 力み過ぎ。
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08考え方
技そのものではなく、技を支える「引く力」「無駄な力を抜く身体操作」「読み合いの戦術」「左右練習と違和感を使う習得法」のまとめ。
手順(完全版)
A. プル力強化
B. 省エネの身体操作
C. 戦術「山を張る」
D. 習得法
- 両手で襟を引く。腕先だけでなく脇を締め、広背筋を使って引く。
- ロープ登り式ドリル: クローズドガードから左右の腕で交互に引き続け、引きに合わせて腹筋でバウンドして「登っていく」。
- 広背筋ねじりドリル: ブリッジ姿勢のまま広背筋を使ってねじる。「腕でやらずに背中でやる」「体幹で回して肘が背中に行く」。
- 補助として、指先を強く握りながら全身運動をすると体幹への効果が高い、という道場での持論。
- 押す動作は「ワンアクションで押すだけ」。事前にモゾモゾ動かない。
- 肩をすくめず、前腕でまず自分の体をコントロールする。
- 相手の腰に膝を立て、足を蹴るだけで体を動かす(ガードでの腰切り・角度作り)。
- 動きは連動で「パンパンパン」とつなげる。
- 力を抜いて速く軽くできれば、同じ動きを10回でも簡単に反復できる。
- 回転系の動きでは背中の摩擦を意識する(摩擦が多いと頭がズレる)。後転系は体を丸める。
- 判断を単純化する: 引けたら上(スイープ)、引けなければ相手の出方は2択しかない。
- 相手が押してくるなら得意の三角。
- 全力を一点に賭ける: 丸まって耐えながら「どこで押そう」とタイミングだけを見て、そのチャンスに全力をかける。
- 相手の動きがループしている(同じ動きを繰り返している)なら、それを予測して山を張る。
- 読みがバレたら次の網を張る(バレた先の反応に腕十字を用意する等)。
- 用語整理: その場の一手=戦術、長い戦い全体の設計=戦略。同じ山張りだけでは長い戦いでは強くない。
- 片側ができて意識しなくてもできるようになったら逆側をやる。頭の中に映像(記憶)が残る。
- 得意側=「頭の覚え方」、逆側=「身体の覚え方」。
- 違和感をエラー検知(品質センサー)に使う: 想定内の違和感なら続行、それ以外の違和感なら持ち方が間違っている。エラーが出たらできる形に戻る。
- 自分の動きの「ログ」を取る: ログが取れていないとエラーが分からない。まずログを取る。
- 失敗したら「どこで詰まったか」を特定し、一旦目視して自分の動きを確認し、エラーを一つずつ処理する。
- 頭で考えながら動くと非常に遅くなり、体力消耗でさらに遅くなる。だから反復で自動化する。
- 呼吸を止めない。息を止めると思考が止まる。
コツ・原理
- 引きの主動筋は広背筋。腕でやらない。
- 「一個一個無駄な力が多いから、もっと省エネで」。昔なら1000回反復で覚えさせたが、省エネで1個ずつ正確にやる方が効率的。
- 一発目に必ず力む癖は「ロスが多すぎる」。
- コントロール状態(相手の頭を上げさせない状態)=休憩ポイントで呼吸を整える。
「頭で考えるということをしながら動かそうとするとめっちゃ遅くなる」
「相手の動きがループしてるのであれば、それを予測して(山を張る)」
「一個一個無駄な力が多いから、もっと省エネで」
「今のは頭の覚え方ね。そしたら逆やる、身体の覚え方」
よくある間違い・注意
- 息を止めて力を出そうとする(繰り返し指摘。最頻出の注意)。
- 力んだままの反復。
- 頭で考えたまま動こうとしてスピードが落ちる。
- 違和感を無視して逆側練習を押し切る。
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